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味噌の科学

味噌で美白

生体調節機能

 味噌には体のさまざまな働きを調節し、体調を整え、健康や美容などに資する機能=生体調節機能があります。
その中で新たに見出されたのが「美白効果(肌を白くする作用)」です。
食品機能の研究の要の一つとなっているのが、農林水産省食品総合研究所内の機能成分研究室です。同研究室で新たに、みその美白効果(肌を白くする作用)見出されました。

みそ造りにたずさわる人の手は白い

 昔から、みそ造りにたずさわる人の手は白くすべすべしているといわれます。
それが事実であれば、みそ汁を飲んだ場合に皮膚でのメラニン合成がどうなるかが関心のもたれるところです。
化粧品のように肌につけるのではなく、食べることで体の内側からメラニン色素の合成を調節する食品成分です。

機能成分研究室の実験結果

  農林水産省食品総合研究所内の機能成分研究室で行った実験の結果、以下の点まで明らかになりました。

1.みそには、美白効果の基礎となるメラニン合成抑制作用がある。

2.その有効成分は、遊離リノール酸である。

3.遊離リノール酸は、メラニン合成に働くチロシナーゼの生成を抑制する。

 実験結果からすると、みそ汁を毎日飲むことでみその遊離リノール酸を日常的に摂取していれば、皮膚のメラノサイトに遊離リノール酸を補い、チロシナーゼ生成を抑え、メラニンの合成を抑制できる、という仮説への期待がもたれます。

この仮説の裏づけは今後の研究を待たねばなりませんが、ここで強調しておきたいことは、遊離リノール酸が皮膚細胞を障害することのない安全性の高い物質であるということです。

味噌汁を飲んで健康美肌に

紫外線は女性にとってはシミ、ソバカスの原因ともなる大敵。

シミ、ソバカスはメラニンの合成の作用によるものです。

味噌の遊離リノール酸でシミ、ソバカスを防ぐことができるかもしれません。

またみその他にも、なす、ほうれん草、にんじんなどの野菜の抽出物にもメラニン合成抑制作用があることがわかりました。

野菜の具たっぷりの味噌汁を飲めば、さらに美肌効果が高まるかもしれません。

参考資料:味噌サイエンス最前線 農林水産省東北農業試験場・畑地利用部流通利用研究室研究室長・農学博士新本洋士
「みそに含まれる遊離リノール酸にメラニン合成抑制作用を確認 」